「良い土地が見つかったから、まず土地を買っておこう。」
土地探しをしていると、そんな気持ちになることがあります。
駅から近い。
周辺環境が良い。
日当たりが良さそう。
広さもちょうどいい。
価格も予算内。
一見すると、理想的な土地に思えるかもしれません。
しかし、注文住宅を建てるのであれば、土地だけを見て購入を決めることはおすすめしません。
なぜなら、土地の価格だけでは、そこに建てる家の総予算は決まらないからです。
その土地にどんな家が建てられるのか。
建物にいくらかかるのか。
造成や地盤改良、給排水、外構などにどのくらいの費用が必要になるのか。
そして、自分たちが本当に建てたい家を、その土地で実現できるのか。
SHINKAが考える土地探しは、「土地を探してから家を考える」のではなく、「どんな暮らしをしたいのかを考え、その暮らしが実現できる土地を探す」ことです。

土地の価格だけで「予算内」と判断しない
土地探しで最初に考えてしまうのが、「土地はいくらなのか」ということです。
例えば、土地が1,500万円だったとします。
「土地が1,500万円なら、土地予算は1,500万円。」
そう考えてしまいがちですが、実際の家づくりでは土地代以外にもさまざまな費用が発生します。
例えば、
-
土地購入費
-
仲介手数料
-
登記費用
-
印紙代
-
住宅ローン関連費用
-
地盤調査費
-
地盤改良工事
-
給排水工事
-
上下水道の引込工事
-
外構工事
-
擁壁・造成工事
-
解体工事
-
建物本体工事
-
設計・監理費
-
照明・カーテン
-
エアコン
-
太陽光発電などの設備
-
その他諸費用
など、土地と建物を合わせた住宅取得全体で考える必要があります。
特に注意したいのが、土地を購入した後に初めて建築計画を具体化するケースです。
土地の購入時点では予算に余裕があるように見えても、いざ建物の打ち合わせを始めると、
「この性能にしたい」
「この間取りにしたい」
「この窓を入れたい」
「収納を充実させたい」
「外構もしっかりつくりたい」
と、希望が増えていきます。
そして気がつくと、当初想定していた総予算を超えてしまう。
これは、注文住宅では決して珍しいことではありません。
だからこそSHINKAでは、土地と建物を別々の買い物として考えないことをおすすめしています。

「土地1,500万円」ではなく「家づくり総額」で考える
土地探しをするときに大切なのは、
「この土地はいくらか?」
だけではありません。
「この土地に家を建てた場合、全部でいくらかかるのか?」
という視点です。
例えば、
土地 1,500万円
建物 3,500万円
その他工事・諸費用 500万円
なら、総額は5,500万円です。
一方で、
土地 1,200万円
建物 3,900万円
その他工事・諸費用 700万円
なら、総額は5,800万円になります。
土地だけを見ると、後者のほうが300万円安い。
しかし、家づくり全体で見ると、逆に300万円高くなっています。
もちろん、これは単純化した例です。
実際には、土地の形状や高低差、道路条件、上下水道、地盤などによって必要な費用は大きく変わります。
だからこそ、
土地価格ではなく、土地+建物+付帯工事+諸費用まで含めた「総額」で土地を評価する。
これがSHINKAの土地探しの基本的な考え方です。

気に入った土地ほど、購入前に建築家に見てもらう
もう一つ、SHINKAがおすすめしたいことがあります。
それは、
「気に入った土地が見つかったら、購入を決める前に、設計をお願いする建築家や住宅会社に相談する」
ということです。
土地には、不動産情報だけでは分からないことがあります。
例えば、
「南向きだから日当たりが良い」
「角地だから開放感がある」
「広い土地だから大きな家が建てられる」
という情報だけでは、実際の暮らしやすさまでは判断できません。
建築家の視点から見ると、
「この土地なら、こちら側にリビングを配置したほうが光を取り込める」
「建物を少し振ることで、道路からの視線を避けられる」
「この方向に窓を設けると、庭とのつながりがつくれる」
「土地の形状を活かせば、面積以上に広く感じる家にできる」
といった可能性が見えてくることがあります。
反対に、
「希望している間取りを入れると建物が大きくなりすぎる」
「造成費用が想定以上に必要になる」
「希望する駐車台数を確保すると庭がほとんど残らない」
といった問題が見つかる場合もあります。
だからこそ、土地を買う前に建築のプロに見てもらう意味があります。
土地には「建てやすい土地」と「建てにくい土地」がある
土地の価格だけを見ていると分かりにくいのが、土地そのものが持っている「建築条件」です。
例えば、
① 土地の形
整形地であれば建物の配置を考えやすい一方、旗竿地や細長い土地、三角形などの変形地では、建物配置に工夫が必要になることがあります。
ただし、変形地だから悪いというわけではありません。
建築家によっては、その土地の形を活かした面白い住まいを設計できる場合もあります。
重要なのは、土地の形だけで判断せず、その土地にどんな建築ができるかを見ることです。
② 高低差
道路と敷地に高低差がある場合、造成や擁壁、土留めなどの工事が必要になることがあります。
土地が安く見えても、造成費用などを加えると総額が大きく変わる可能性があります。
③ 道路との関係
接道状況や道路幅員、敷地への車の入り方なども重要です。
特に駐車場を何台確保したいのかによって、建物の配置や庭の大きさも変わってきます。
④ 上下水道・インフラ
上下水道などの整備状況によっては、引込工事などの費用が必要になる場合があります。
⑤ 地盤
土地を購入したからといって、どの土地でも同じように建築できるとは限りません。
地盤調査の結果によっては、地盤改良などの対策が必要になる場合があります。

「日当たりの良い土地」より「日当たりの良い家」を考える
土地探しでよく聞く言葉が、
「南向きの土地がいい」
というものです。
もちろん南側から光を取り込みやすいことは一つのメリットです。
しかし、南向きだから必ず明るく快適な家になるとは限りません。
周辺の建物。
道路の位置。
隣地との距離。
土地の形。
建物の配置。
窓の位置。
庇や軒。
これらによって、家の中に入ってくる光は変わります。
逆に、南向きではない土地でも、建物の配置や窓の位置を工夫することで、心地よい光を取り込める場合があります。
SHINKAが大切にしているのが、こうした土地の特性を読み解く設計です。
土地を先に決めて、その土地に家を合わせる。
それだけではなく、
「この土地なら、どんな暮らしをつくれるのか?」
という視点から考えていきます。
土地探しと「パッシブデザイン」
SHINKAが考える土地探しでは、建物の性能だけではなく、太陽の光や風などの自然エネルギーも重要な要素です。
例えば、
-
冬に日差しを取り込む
-
夏の日射を抑える
-
自然風を取り込む
-
庭と室内をつなげる
-
窓から見える景色をつくる
-
周囲からの視線をコントロールする
などです。
土地を決めてから考えるのではなく、土地選びの段階から建物の設計をイメージする。
これが、建築家と一緒に土地を探す大きなメリットの一つです。
土地は「住所」ではありません。
そこに建つ家と、その家で過ごす時間まで含めて考えるものだとSHINKAは考えています。
建築家に土地を見てもらうとき、何を確認する?
気になる土地が見つかったら、建築家や住宅会社に相談するときに、次のようなことを確認してもらうとよいでしょう。
土地について
-
土地の形状
-
方位
-
道路の位置
-
接道状況
-
高低差
-
周辺建物
-
日当たり
-
風の通り方
-
周辺からの視線
-
駐車スペース
-
庭の確保
建築について
-
希望する建物が入るか
-
希望する間取りが実現できるか
-
建物の配置
-
リビングの位置
-
窓の位置
-
家族の動線
-
収納量
-
外構計画
-
太陽光発電などの設備
-
将来的なメンテナンス
コストについて
-
土地価格
-
建物本体価格
-
地盤改良費
-
造成費
-
給排水工事
-
外構費
-
設計・監理費
-
諸費用
-
住宅ローン関連費用
そして最も大切なのが、
「この土地を購入した場合、自分たちが希望する家を予算内で建てられるのか?」
ということです。

「土地を安く買う」ことが目的ではない
土地探しをしていると、どうしても「少しでも安い土地を買いたい」と考えてしまいます。
もちろん、土地を適正な価格で購入することは大切です。
しかし、SHINKAが考える土地探しでは、土地を安く買うことそのものを目的にはしません。
なぜなら、土地に予算を使いすぎれば、建物にかけられる予算が少なくなるからです。
逆に、土地を安く抑えすぎることで、
「本当は欲しかった性能を諦める」
「断熱性能を下げる」
「窓や設備を妥協する」
「外構を後回しにする」
「設計の自由度がなくなる」
ということになれば、本来の家づくりから遠ざかってしまうかもしれません。
大切なのは、
土地・建物・性能・デザイン・外構・暮らしのすべてを含めて、予算をどう配分するか。
ということです。
SHINKAが考える「良い土地」とは
SHINKAにとって、良い土地とは、
「駅から近い土地」
「南向きの土地」
「広い土地」
「安い土地」
だけではありません。
その土地だからこそ実現できる暮らしがある土地。
そして、
土地と建物を合わせた総予算の中で、理想の住まいを実現できる土地。
それが、私たちが考える「良い土地」です。
一見すると条件が完璧ではない土地でも、建築家の視点から見ると大きな可能性を持っていることがあります。
反対に、人気のある条件がそろった土地でも、希望する家を建てようとすると予算や法規、配置などで難しい場合もあります。
だからこそ、土地探しと建築は切り離さないことが大切です。
土地を買う前に、家の予算を考える
家づくりを成功させるためには、
① 家族がどんな暮らしをしたいのかを考える
↓
② 家全体の予算を決める
↓
③ 建物に必要な予算を考える
↓
④ 土地にかけられる予算を考える
↓
⑤ 気になる土地を探す
↓
⑥ 建築家・住宅会社と土地を一緒に確認する
↓
⑦ 土地+建物+諸費用の総額を確認する
↓
⑧ 納得して土地購入を判断する
という順番をおすすめします。
土地を先に決めるのではなく、「家づくり全体」から逆算して土地を選ぶ。
これが、予算オーバーを防ぎながら、自分たちらしい家をつくるための大切な考え方です。

SHINKAは、土地探しから一緒に考えます
「この土地、気になるけれど家が建てられるのかな?」
「この土地を買ったら、どんな家が建てられる?」
「土地にいくらまで使っていいのか分からない。」
「土地と建物を合わせた総予算を知りたい。」
そんな段階から相談していただいて構いません。
SHINKAでは、土地を単独で考えるのではなく、
土地・建築・性能・デザイン・暮らし
を一つにつなげて考えます。
気になる土地が見つかったときには、購入を急ぐ前に、一度その土地を見せてください。
土地の形や周辺環境を見ながら、
「ここなら、こんな家ができる」
「この土地なら、こんな暮らしができる」
というところから、一緒に考えていきます。
家づくりは、家を建てる土地を選ぶことから始まります。
だからこそ、土地探しも家づくりの一部。
土地から考える。
暮らしから考える。
そして、その場所にしかない家をつくる。
それが、SHINKAの考える土地探しです。
まとめ|土地を買う前に「どんな家を建てるか」を考える
土地探しで大切なのは、土地価格だけを見ることではありません。
土地+建物+諸費用=家づくりの総予算
という視点を持つことです。
そして、気になる土地が見つかったら、できれば購入前に建築家や住宅会社に相談すること。
その土地にどんな家が建つのか。
どんな暮らしができるのか。
そして、総予算の中で理想の家を実現できるのか。
そこまで確認してから土地購入を判断することで、土地を買った後に「思っていたより建築費が高かった」という事態を避けやすくなります。
「良い土地を買う」のではなく、「良い暮らしができる土地を選ぶ」。
SHINKAは、そんな土地探しから始まる家づくりを大切にしています。